蜂の子を食べる国は日本だけ?

蜂の子は世界中で古くから食べられている

日本では、蜂の子といった昆虫を食べる地域は一部であり、昆虫を食べることに対して抵抗を感じる方も多いです。
しかし、「昆虫食」は世界的には珍しいものではありません。
実は、蜂の子も日本だけでなく世界中で食べられているのです。

蜂の子は、約150万年前には東アフリカで食べられていたという記録が存在します。
また、タイやメキシコ、ルーマニア、エクアドルや中国でも昔から蜂の子が食べられていました。
蜂の子には、タンパク質やアミノ酸など様々な栄養素が豊富に含まれているため、貴重な栄養源として世界中で愛用されてきたのです。

特に中国では、古くから蜂の子を薬としても使用してきました。
約2000年前に書かれた中国最古の薬学書である「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には、蜂の子は安全な不老長寿の最高薬として記載されています。

中国の明時代に書かれた「本草網目(ほんぞうこうもく)」にも、蜂の子は風疹や皮膚の感染症、梅毒や便秘などの疾患に効果があると記されています。

日本では、1919年に昆虫食に関する調査が行われ、主にスズメバチの幼虫が全国で食用として使用されていることが明らかとなりました。

このように蜂の子には、栄養価の高い貴重な食材として、世界中で食されてきた歴史があるのです。

蜂の子は現代でも世界中で食べられている

蜂の子は、現代でも日本だけでなく多くの国で食べられています。
特にタイでは、蜂の子は珍しいものではなく一般的な食材で、一流ホテルの料理にも使用されています。
また、タイでは蜂の子だけでなく、コガネムシやタガメなどの食用昆虫の養殖が盛んであり、屋台などでも昆虫料理が販売されています。

ルーマニアでは、蜂の子はアピセラピーと呼ばれるミツバチ産品を用いた治療に利用されています。
他には、約30カ国以上の国の医師や薬剤師、生化学者の研究報告に基づいてまとめられた文献においても、蜂の子が心臓疾患や神経衰弱、倦怠や病後の回復などに関する治療に効果が期待できるとされています。

現代の日本でも、主に長野県や岐阜県、愛知県などで伝統的な郷土料理として、蜂の子が使われています。
また、現代の日本では、蜂の子の瓶詰や佃煮の缶詰なども作られ、Webショップなどから購入することも可能です。

このように、蜂の子は日本だけでなく世界各地で、様々な病気や症状の改善に役立つ食材として愛されているのです。
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