漢方薬としての蜂の子について

蜂の子の漢方薬としての歴史

蜂の幼虫やサナギである蜂の子は、古くから滋養強壮に役立つ食品として食されていました。
特に中国では、蜂の子を約2000年以上前から最高級の滋養強壮食品として使用しており、漢方としても利用していました。

そんな中国の最古の薬学書である「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には、蜂の子の漢方は副作用のない不老長寿の最高薬として記載され、上薬とも呼ばれています。
また、明時代の書物である「本草網目(ほんぞうこうもく)」には、頭痛や風疹などにも効果がある漢方として、記載されています。

このように、蜂の子は古くから食用として使用するだけでなく、漢方としても用いられ愛用されていました。

蜂の子の漢方薬の効能

蜂の子には、タンパク質やアミノ酸、ビタミンなど様々な栄養素が豊富に含まれています。
また、蜂の子には昆虫ホルモンが含まれており、体内のホルモンバランスを調整し、リンパの働きを促進する働きがあります。

これらの働きによって、自律神経を正常に保ち、免疫力を高めてくれる効果に期待できます。
さらに、ほてりやイライラなどの更年期の辛い症状の改善や、生理不順の改善へと導いてくれるのです。

蜂の子の漢方は、鳴りやまない耳鳴りやメニエール病にも効果的です。
中国の北京医科大学のグループが実際に行った実験では、蜂の子の粉末を一カ月服用したことで、約75%の人の耳鳴りが改善されたことがわかりました。

耳鳴りに効果が期待できる漢方は、蜂の子だけでなく蚕や天草(かんぞう)、桂皮(けいひ)などの生薬を混ぜて作られる場合もあります。

蜂の子の漢方薬のメリット

自分の体質や症状に合わせて処方してもらえる

漢方薬は、症状や体質などに合わせて自然由来の成分(生薬)を複数組み合わせて処方されます。
漢方を取り扱っている病院だけでなく、漢方薬の専門店でも自分の体質や症状などを相談すると、その症状や体質に合わせて調合してもらうことができます。

例えば美容に関する効果には、蜂の子と高麗人参、黒蟻などの組み合わせが相性が良いといわれています。

このように、漢方薬はサプリメントや食品と違って、より自分の体質や目的に近いものを処方してもらうことができるのです。
また、漢方を取り扱っている病院の医師や専門店の方に相談をして処方してもらうことで、過剰摂取や副作用などの問題を防ぐことができます

余分な添加物がない

蜂の子のサプリメントは、様々なメーカーが販売しているため、種類も豊富です。
しかし、あまりにも安価なサプリメントの場合、コストの削減のために添加物が多く使われている可能性があります。
このため、添加物の少ないサプリメントを自分で選ぶためには、成分表などを確認する必要があります。

これに対して漢方薬は、天然由来の生薬だけを配合して処方してもらうことが可能ですので、添加物を多く摂取してしまう心配はなく、安心して服飲を続けることができます。
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