妊娠中でも蜂の子を食べてもいい?

妊娠中に蜂の子を食べると良い理由

カロリーが高い

胎児は出産に近づくほど成長するため、必要になるカロリー量も増加します。
一日の推定エネルギー必要量は、妊娠をしていない女性の場合は約2000キロカロリー前後です。
これに対して、妊娠初期の女性は一日に約50キロカロリー増やす必要があるのです。
さらに、妊娠中期では一日に約250キロカロリー、妊娠後期では一日に約450キロカロリー増やすことが望ましいです。

妊娠中は体重管理のため、カロリー量を気にされる方も多いですが、赤ちゃんの成長のためには推奨されるカロリー量は摂取しましょう。

蜂の子のカロリーは、約100gあたりで約250kcalです。
これは、牛肉肩ロース(100gで240kcal)と同じかそれ以上カロリーが高いといえます。
ですから、蜂の子は妊娠中のカロリー摂取に適しています。

タンパク質が豊富に含まれている

妊娠中期には、妊娠前と比べて一日に約10g多いタンパク質を摂取することが推奨されています。
また、妊娠後期になったら、妊娠前と比べて一日に約25g多いタンパク質を摂取することが望ましいです。

蜂の子には、約100gあたりにタンパク質が約9.40gと多く含まれています。
このため、蜂の子は、古くから長野県や岐阜県では貴重なタンパク源として食されてきました。

妊娠中に摂取したいビタミンが多く含まれている

ビタミンには、「水溶性ビタミン」と「脂溶性ビタミン」が存在します。
水溶性ビタミンの場合は、余った分が尿などで排出されてしまうため、あまり体に蓄えておくことができません。
このため妊娠中は、水溶性ビタミンの推奨摂取量が増えます。

蜂の子には、妊娠中に摂取量を増やすことが推奨されている、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6(ピリドキシン)、ビタミンCが含まれています。
その中で、ビタミンB6は、つわりの軽減にも役立つといわれています。
また、ビタミンCは、赤ちゃんの成長のために一番必要とされる鉄の吸収率を高めます。

赤ちゃんの成長に必要なミネラルが含まれている

妊娠中は、赤ちゃんの成長に欠かせないミネラル類の摂取推奨量も増加します。
特に、不足しやすい鉄やマグネシウム、亜鉛の摂取が必要です。

鉄は、妊娠するとさらに不足しやすくなるため、貧血気味の方は妊娠前から鉄の摂取を心掛けることが大切です。
妊娠初期の場合は、妊娠前の食事よりも約2.5mg、妊娠中期から後期には約15mg多く鉄を摂取することが推奨されています。

蜂の子には、約100gあたりに約1.29mgの鉄が含まれています。
妊娠中の場合は、蜂の子をサプリメントから摂取することで、鉄や他の栄養素を無理なく補給することができます。

マグネシウム、カルシウム

マグネシウムは、カルシウムの吸収のために必要不可欠なミネラルです。
妊娠中は、赤ちゃんの骨の形成などでカルシウムが多く使われるため、カルシウムの吸収において重要な役割を果たすマグネシウムをしっかりと摂取することが大切です。

妊娠中は、妊娠していないときよりも、マグネシウムを一日約40mg多く摂取することが推奨されています。
カルシウムの妊娠中の摂取推奨量は、一日約650mgです。

蜂の子には、約100gあたりに約21.1mgのマグネシウムが含まれています。
また、カルシウムは蜂の子約100gあたりに約13.8mg含まれています。

亜鉛

亜鉛は、タンパク質などの代謝に関係するミネラルで、不足すると胎児の発育不良や奇形などに繋がる恐れがあるといわれています。
妊娠中は、亜鉛を妊娠していないときよりも、一日約2mg多く摂取することが推奨されています。
蜂の子には、約100gあたりに約1.60mgの亜鉛が含まれています。

このように、蜂の子には妊娠中に摂取したい様々な栄養素が豊富に含まれています。
それぞれ推奨量には届かない量ですが、これらの多くの栄養素を蜂の子一つで摂ることができるので、摂取量の底上げになります。
ですから蜂の子は、妊娠中の栄養補給に適している食材といえます。
しかし、妊娠中に蜂の子を摂取する場合は、次のことに気を付けましょう。

妊娠中に蜂の子を摂取する際の注意点

蜂の子を生で食べない

妊娠中は、「リステリア感染症」に注意する必要があります。
リステリア感染症の原因になるリステリア菌は、河川や土壌、動物の腸管内や昆虫などに含まれています。
妊娠中にリステリアに感染してしまうと、胎盤を通過して赤ちゃんにも感染し、最悪の場合は流産などに繋がってしまう恐れがあります。

妊娠中は、妊娠していない状態と比べて、約17倍も感染しやすくなるといわれています。
ですから、妊娠中に昆虫である蜂の子を食べる際は、加熱して殺菌してから食べるようしましょう。

ビタミンAを多く含むサプリは避ける

ビタミンAは、胎児の臓器や器官の成長に関わる重要な栄養素ですが、過剰に摂取してしまうと胎児が奇形になる恐れがあります。
ですから、妊娠中にビタミンAを摂取する際は、摂取量に注意する必要があります。

蜂の子のサプリメントによっては、ビタミンAが加えられているものがあります。
このため、妊娠中に蜂の子のサプリメントを取り入れる際は、含まれている栄養素をチェックし、ビタミンAが多く配合されているものはなるべく避けましょう。
人気記事-popular column-