蜂の子は子どもが食べても大丈夫?

子どもが蜂の子の摂取を控えたほうがいい場合とは

食物アレルギーをもつ子ども

蜂の子には、子どもの成長に必要なタンパク質やカルシウム、鉄などの栄養素が含まれています。
しかし、蜂の子はアレルギーの原因になりやすいタンパク質が豊富に含まれています。
ですから、食物アレルギーをもつ子どもは蜂の子の摂取を控えましょう。

また、食物アレルギーは、6歳以下の乳幼児が患者数の約80%も占めています。
赤ちゃんは10人に一人、3~6歳の幼児は20人に一人が食物アレルギーであるといわれています。
子どもに食物アレルギーが多い理由は、消化器官がまだ未熟なことにより、タンパク質を小さく消化することができないことが考えられています。

ですから、子どもの食物アレルギーの発症が心配な方も、蜂の子を子どもに与えることは、念のため控えたほうが良いでしょう。

甲殻類アレルギーをもつ子ども

甲殻類アレルギーとは、エビやカニに含まれる「トロポミオシン」という物質に反応して引き起こされるアレルギーです。
甲殻類アレルギーになると、発疹やじんましん、かゆみや嘔吐などの症状が現れます。

蜂の子には、このエビやカニなどに含まれているトロポミオシン物質と似た成分が含まれています。
ですから、甲殻類アレルギーをもつ子どもは、蜂の子の摂取を避けましょう。

蜂に刺されたことがある子ども

蜂の持つ針には、蜂毒という毒液が溜められています。
人が蜂に刺されてしまうと、この蜂毒に対する抗体ができる場合があります。
そして、この抗体ができてしまうと、次に蜂に刺された際に、アレルギー反応が起こる恐れがあるのです。

蜂毒は成虫にあるため、蜂の子には毒の心配はありませんが、蜂に刺されたことがある子どもには、念のため蜂の子を安易に与えないようにしましょう。

子どもが蜂の子を摂取する際の注意点

子どもが蜂の子を摂取する場合は、蜂の子をサプリメントではなく、食品から摂取するようにしましょう。
蜂の子に限らず、通常のサプリメントに含まれている成分量は、大人が必要とする量で設定されています。
このため、子どもが大人向けのサプリメントをそのまま飲んでしまうと、栄養成分の過剰摂取になってしまう恐れがあります。

特に、蜂の子にはアミノ酸やビタミンなど、様々な栄養素が豊富に含まれているため、子どもが多く飲んでしまうと、かえって体に悪影響が出てしまう可能性も考えられます。
ですから、子どもに蜂の子を与える場合は、サプリメントではなく蜂の子の佃煮といった食品を選びましょう。

まとめ

蜂の子には、子どもの成長に必要な栄養素が豊富に含まれています。
脳や体の成長を支える炭水化物や、糖質の代謝をサポートするビタミンB1、丈夫な骨と歯をつくるカルシウムなど、蜂の子に含まれている栄養素は子どもの健やかな成長をサポートしてくれるのです。

しかし、蜂の子にはタンパク質が多く含まれているため、食物アレルギーをもつ子どもは摂取を控えたほうがいいです。
また、エビやカニに含まれている物質と似た成分が含まれているため、甲殻類アレルギーをもつ子どもにも与えないほうが良いでしょう。

蜂に刺されたことがある子どもは、蜂毒アレルギーをもっている可能性があります。
蜂の子には毒はありませんが、蜂の子を食べた場合と蜂毒によるアレルギーの関係は立証されていないため、蜂に刺されたことがある子どもにも、蜂の子を安易に与えないようにしましょう。
アレルギーをもたない子どもであったとしても、アレルギーの発症を心配される方は、念のため子どもに蜂の子を与えることは控えましょう。
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