蜂の子による難聴改善効果について

蜂の子は突発性難聴と老人性難聴の改善に役立つ

難聴が起こる原因には、ストレスや加齢、中耳炎や外耳炎などが考えられますが、蜂の子は中でも突発性難聴や老人性難聴の予防や改善に効果が期待できます。

突発性難聴の原因とは

突発性難聴とは、突然片耳が聞こえにくくなる病気で、一般的には40~50代に多いといわれています。
突発性難聴の前兆として、耳鳴りやめまい、強いストレスなどが現れます。
そして、これらの前兆の後に耳が聞こえにくくなった場合は、一刻も早く適切な治療を行うために早めに耳鼻科を受診することが大切です。

この突発性難聴の明確な原因は分かっていませんが、ウイルス感染が原因の一つとして考えられています。
このように考えられている理由として、突発性難聴を発症する前に風邪にかかっていた人が多いことや、一度発症したら免疫が作られるため再発しないことなどが挙げられています。
また、はしかやおたふく風邪など、急な高度難聴を引き起こすウイルス疾患が存在します。

老人性難聴の原因とは

老人性難聴は加齢性難聴とも呼ばれ、老化現象の一つとされています。
老人性難聴の症状は、聴力の低下以外にめまいといった他の症状は伴わない場合がほとんどです。

加齢に伴って難聴が起こりやすくなる理由の一つとして、ストレスを受けたときに分泌される「コルチゾール」というホルモンが、加齢によって増加することが考えられています。

蜂の子が難聴の改善に効果があるといわれている理由

免疫細胞を活性化させる

突発性難聴の原因の一つとされるウイルスの感染を予防するためには、免疫力を高めることが大切です。

人の免疫機構には、生まれながらに備わっている「自然免疫」と、病原体などに触れることで後天的にできる「獲得免疫」の二つの種類があります。
この自然免疫において、重要な役割を担う細胞が「NK(ナチュラル・キラー)細胞」です。
NK細胞は、体内でウイルス細胞やがん細胞などの異常な細胞を見つけると、すぐに攻撃を与えて体を守ってくれるのです。

蜂の子には、このNK細胞を活性化させて免疫力を高める効果があります。
実際に行われた実験では、平均年齢67.5歳の男女12人が、蜂の子のカプセルを一日2粒ずつ2週間続けて飲用したところ、NK細胞の活性値が高まっていたことがわかりました。

このように、蜂の子はNK細胞を活性化させて、突発性難聴の原因に繋がるウイルス感染の予防に役立てることができるのです。

血行促進に役立つ成分が含まれている

突発性難聴の原因の一つとして、耳の内部の血行不良も考えられています。
蜂の子には、血行不良の予防と改善に役立つ成分が豊富に含まれています。

ビタミン類(ビタミンC、ナイアシン、パントテン酸)

ビタミンCは血管の主成分であるため、摂取することで血管が強くなって血行も良くなります。
ナイアシン(ビタミンB3)は、毛細血管を広げて末端まで十分に血液を運んでくれる成分です。
また、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、血液をサラサラにしてくれます。

パントテン酸(ビタミンB5)は、善玉コレステロールを増やす働きがあります。
善玉コレステロールには、血流の悪化の原因となる悪玉コレステロールを除去し、肝臓に運ぶ役割があります。

アルギニン

非必須アミノ酸の一種であるアルギニンには、血管を広げる働きがある一酸化窒素をつくる働きがあります。
一酸化窒素が十分につくられることで、血管が拡張されて血流がスムーズになるのです。

カルシウム、マグネシウム

ミネラルのカルシウムとマグネシウムには、血液の循環と血圧を正常に保つ働きがあります。
このカルシウムとマグネシウムは、バランス良く摂取することで効果が高まります。
また、マグネシウムは、聴力を保護して改善する効果にも期待できる成分です。

聴力を高める亜鉛が豊富に含まれている

耳の奥にある蝸牛(かぎゅう)には、亜鉛が多く蓄積されています。
このため、亜鉛が不足してしまうと、聴覚に悪影響が出てしまうのです。

実際に行われたマウスを使った実験では、亜鉛が欠乏した食料を与えたマウスは難聴が発症したことがわかりました。
また、亜鉛のサプリメントの摂取は、老人性難聴の症状の改善に有効であるという報告もされています。

蜂の子には、この難聴の改善に有効な亜鉛が豊富に含まれています。

ストレスを緩和させる効果がある

蜂の子には、必須アミノ酸であるトリプトファンと、非必須アミノ酸のチロシンが含まれています。
トリプトファンは、精神を安定させるホルモンである「セロトニン」の原料になります。
チロシンは、神経機能を調節してストレスや疲労を緩和させる働きがあります。
これらの成分を摂取することで、難聴の原因に繋がるストレスを軽減させることに繋がるのです。

また蜂の子は、ストレスを受けたときに分泌される「コルチゾール」というホルモンを減らす効果があります。
聴力を司る蝸牛には、このコルチゾールの受容体が多く存在し、ストレスによってコルチゾール値が上昇すると一時的に聴力が低下してしまうことが報告されています。
コルチゾールは、ストレスだけでなく加齢によっても増加してしまうため、加齢とともに進行する難聴とも関係しているといわれています。

蜂の子がコルチゾール値を低下させる効果は、実験でも明らかにされています。
岐阜大学医学部付属病院・青木光広臨床准教授の研究グループが行った実験では、難聴患者がタンパク質を分解した「酵素分解蜂の子」を摂取したところ、聴力が著しく回復したことがわかりました。
また、酵素分解蜂の子を摂取した難聴患者は、コルチゾール値が摂取前と比べて低下しました。

このように蜂の子は、ストレスを受けたときに分泌されるコルチゾールを低下させることで、難聴を改善へと導いてくれるのです。
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