蜂の子の下処理方法

蜂の子の内臓は取ったほうが良い理由

スズメバチの幼虫やサナギを炊き込みご飯などに調理する際は、蜂の子の下処理をしっかりと行ったほうが美味しく食べられます。
スズメバチの幼虫の背中には、「背わた」と呼ばれる黒い筋(内臓)があります。
この内臓には、働き蜂が幼虫のために運んできた餌や糞が入っています。
そのため、内臓を処理しないとジャリジャリとした食感や、味の苦みやクセが残ってしまうのです。

また、内臓には、雑菌や寄生虫が含まれている可能性があるため、加熱したり内臓を処理したりする下準備は必ず行ったほうが安全といえます。
このように、スズメバチの幼虫を調理する際は、下処理として内臓を取り除いたほうが、安全に美味しく食べることができるのです。

幼虫からサナギになる直前の「前蛹(ぜんよう)」と呼ばれる状態の蜂の子の場合は、消化管の中身を全て出してしまうため、内臓を取り除く必要はありません。

蜂の子の内臓の取り方

蜂の子の内臓を取り除く際、生の状態で無理に出そうとしてしまうと、頭のみがちぎれて蜂の子が潰れてしまいます。
内臓を上手く取り出すためには、まず蜂の子を軽く茹でます。
この際に茹ですぎてしまうと、お湯の中で蜂の子が破裂してしまう場合があるため、蜂の子に火が通る程度に茹でましょう。
茹でる前の蜂の子は半透明ですが、茹でると不透明の白い色になります。
この色を目安に、蜂の子をお湯から出します。

次に、蜂の子の肛門の少し上の背中側に切れ込みを入れて、蜂の子を軽く押して内臓を少しだけ出します。
この少し出た内臓をゆっくり引っ張ることで、綺麗に内臓を取り出すことができるのです。

お尻から内臓を出す方法の他に、頭のほうから内臓を取り出す方法もあります。
その場合は、茹でた蜂の子の頭(黒くて小さい目があるほう)をちぎります。
そして、蜂の子のお尻を軽くつまむことで、内臓が少しでます。
それを優しく引っ張ることで内臓を取り除くことができます。

まとめ

蜂の子の黒い内臓には、食べた餌や代謝物が含まれています。
このため、下処理として内臓を取り出さないと、ジャリジャリした食感や苦いクセのある味が残ってしまうのです。
しかし、人によっては、そんな癖や食感を良いと感じる場合があります。
ですから、蜂の子初心者の場合は、まず内臓を取り除いたクセのない蜂の子からはじめ、慣れてきたら内臓を取り除いていない蜂の子にもチャレンジしてみても良いでしょう。

蜂の子の内臓を取り出さない場合でも、生の蜂の子には雑菌などが含まれている可能性があるため、茹でてから調理をしましょう。
人気記事-popular column-