蜂の子には毒の危険性はあるのか

蜂の子そのものには毒の心配はない

蜂の毒針は、産卵管が変化したメスのみが持っている武器です。
蜂に刺されて毒性の物質が体内に入ることで、強い痛みが起こったり患部の周りが赤く腫れあがったりします。
ですから、蜂の幼虫やサナギである蜂の子を食べたとしても、蜂に刺された時の症状が現れる心配はありません。

また、蜂の毒は、熱をしっかり通せば分解するため、長野県や岐阜県などでは昔からスズメバチを唐揚げなどにして食べていました。
このように、食用としての蜂の子は、毒を過剰に心配する必要はありません。

蜂の子でアレルギー症状が起こる可能性はゼロではない

蜂の持つ毒そのものより遥かに危険だといわれているものは、刺されたことによって引き起こされるアレルギー反応や、極めて短い時間に全身にアレルギー症状がでるアナフィラキシーです。
蜂に刺されてしまうと、人によっては毒液に対する抗体ができる場合があります。
しかし、この抗体ができると、次に蜂に刺されたときに呼吸困難や意識障害など、アレルギー症状が引き起こされる可能性があるのです。

蜂の毒針は、産卵管が変化したメスだけがもっているため、蜂の子そのものには毒の心配はありません。
しかし、蜂の子と蜂の毒によるアレルギー反応の関係性については、科学的に明らかにはされていません。
このため、過去に蜂に刺された経験がある人は、蜂の子を安易に摂取しないようにしましょう。

蜂の子は信頼できるメーカーから入手しよう

蜂の子そのものには毒の心配はありませんが、蜂の子を自分で採取しようとすると、蜂に刺されてしまう危険性があります。
また、蜂を採取する際に、人によっては殺虫剤を使用している場合があります。
すると、蜂の子にも殺虫剤がかかってしまっている可能性があるため、体にとって安全とはいえません。

ですから、食用としての蜂の子を入手する場合は、蜂の子の缶詰や佃煮などを販売しているメーカーから購入することをお勧めします。
蜂の子を購入する前には、メーカーのホームページなどを見て、製造や品質管理などがどのようにして行われているのか確認してみましょう。

また、蜂の子のサプリメントによっては、栄養価が高いオス蜂のみを使用して作られているものもあります。
健康のために蜂の子を取り入れるなら、このような品質の良いものを選びましょう。

まとめ

メス蜂は毒針を持っていますが、蜂の子そのものには毒の心配はありません。
しかし、蜂の子とアレルギー症状の関係は科学的に証明されているわけではないため、過去に蜂に刺された経験がある人は、念のため蜂の子の摂取を控えましょう。

蜂に刺された経験がない人でも、蜂の子を購入する際はメーカーのホームページなどを確認し、信頼できるメーカーから品質の良い蜂の子を買うようにしましょう。
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