食べることができる蜂の子の種類

ミツバチ

ミツバチの蜂の子は、女王蜂や働きバチよりも、オス蜂が栄養価が高いです。
その理由は、オス蜂の仕事にあります。

オス蜂は、女王蜂が長生きして沢山の卵を産むことができるように、交尾の際に栄養を注入をしています。
その役割を果たすために、オス蜂の幼虫は、ローヤルゼリーやハチミツ、蜂花粉を混ぜた餌をメス蜂の約3倍以上も食べて成長します。
その結果、生後約21目頃にオス蜂の栄養価が最高潮に達するのです。
この時期のオス蜂には、ローヤルゼリーの約3倍ものアミノ酸が含まれています。

また、メス蜂はローヤルゼリーやハチミツを作る役割を担うため、養蜂場から販売されているミツバチの蜂の子は、メスと比べてオスが多いです。

ミツバチの蜂の子の味は、癖がなく甘みがあって意外と食べやすいです。
これは、ミツバチの幼虫が餌にしているハチミツや花粉、ローヤルゼリーの影響だといわれています。

クロスズメバチ

クロスズメバチは、岐阜県の東濃地方(中津川市、恵那市など)では「へぼ」と呼ばれています。
これらの地域では、クロスズメバチを「へぼ飯」と呼ばれる炊き込みご飯にして食べる習慣があります。
また、クロスズメバチを甘露煮や佃煮にした瓶詰も作られ、販売されています。

長野県では、クロスズメバチは「すがら」や「すがれ」、「すがる」などと呼ばれ、甘露煮や佃煮にした缶詰なども製造されています。
宮城県北部では、そうめんにオオスズメバチの蜂の子を合わせて食べられています。

クロスズメバチの大きさは女王蜂で約15mm程度と、他のスズメバチと比べるとあまり大きくありません。
クロスズメバチの餌はミツバチと違い、ハエやクモを食べるため、お腹に餌が残っているものは味に癖が強いです。

オオスズメバチ

オオスズメバチは、スズメバチの中で最も体長が大きく、特に大きいものだと約5cm程度もあります。
このため、オオスズメバチの蜂の子を食べる際は、ご飯に混ぜるのではなく、串焼きや唐揚げなどにして食べられています。

オオスズメバチの蜂の子の味は、ミツバチや他の蜂と比べて濃厚ですが、お腹に餌が残って黒く見えるものや、さなぎには癖があります。

このオオスズメバチは世界最強の蜂ともいわれるほど、強い毒を持ち攻撃性があります。
また、威嚇をせずにいきなり攻撃することもあるため、非常に危険な蜂です。

アシナガバチ

スズメバチが人間にとって害虫であることに対し、アシナガバチは葉を食い荒らすモンシロチョウの幼虫などを退治してくれるため、人間にとって役に立つ「益虫(えきちゅう)」として扱われています。

このアシナガバチは、人間からアシナガバチに攻撃をしない限りアシナガバチから攻撃してくることはないため、駆除はあまり行われていません。
また、アシナガバチの蜂の子の味は美味しくないため、あまり蜂の子料理として使用される機会もありません。
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