動悸・息切れの改善に役立つ蜂の子の栄養素とは

蜂の子とは、ミツバチやスズメバチなどの蜂の幼虫やサナギのことを指します。
この蜂の子には、健康や美容に役立つ多くの有効成分が含まれており、長野県や岐阜県などでは古くから食されていました。
そんな蜂の子に含まれている有効成分は、辛い動悸や息切れの改善に役立ちます。

動悸・息切れの原因とは

動悸の原因

心臓の動きが普段と比べて速く感じたり、心臓の鼓動が強く感じたりする症状を動悸といいます。
症状は、心臓の鼓動や動きの速さだけでなく、脈の間隔が不規則に感じるといった不快な症状が伴う場合もあります。

この動悸の原因として、過剰な興奮状態やアルコールなどの飲みすぎ、貧血などが考えられます。
女性の場合は、更年期や妊娠中などで女性ホルモンの分泌量が変化することによって、動悸が起きることもあります。
糖尿病の方の場合は、治療のためにインスリンを過剰に投与してしまうと、低血糖になり動悸を引き起こす恐れがあるのです。

息切れの原因

呼吸が激しくて苦しくなる息切れは、健康な人でも激しい運動をすることで起こります。
しかし、激しい運動をしたわけではないのに息切れが起こる場合は、心臓や脳、肺などに異常が起こっている可能性が考えられます。

肥満の場合は、その分多くの酸素を必要とするため、心臓は活発に活動して血液とともに酸素を体中に送ります。
その際に、心臓に大きな負担がかかってしまい、息切れや動悸が起こりやすくなるのです。
また、ストレスや過労によって自律神経が乱れた場合にも、息切れや動悸が起こりやすくなります。
その他に、貧血や更年期障害、心筋梗塞なども息切れの原因となります。

動悸・息切れの改善に役立つ蜂の子の栄養素

アミノ酸

ヒスチジン

ヒスチジンは、赤血球を形成する際に必要な必須アミノ酸で、貧血の改善にも有効だといわれています。
また、体内に取れ入れたヒスチジンは、交感神経を刺激するヒスタミンに変換されます。
このヒスタミンは、脂肪細胞において交感神経を刺激する働きがあるため、脂肪燃焼を促進する効果にも期待できます。
このような効果が、動悸や息切れを引き起こす貧血や肥満の予防や改善に繋がるのです。

トリプトファン

人はストレスを感じると、「コルチゾール」というストレスホルモンが放出されます。
このコルチゾールが増えると、基礎代謝が落ちて太りやすい体質になります。
また、コルチゾールは幸せホルモンである「セロトニン」を低下させます。
セロトニンが減少してしまうと、睡眠障害が起きたりストレスを感じやすくなったりして、動悸の原因にも繋がってしまうのです。

トリプトファンは、このセロトニンの原料になる重要な必須アミノ酸です。
このため、トリプトファンを摂取してセロトニンが作られると、興奮や不快感を抑えて精神が安定します。
また、セロトニンは、脳の松果体でメラトニンに変換されます。
メラトニンは、体内時計の調整を行い、睡眠サイクルを正常にする働きがあります。
これらのセロトニンの働きにより、動悸や息切れの原因になるストレスや睡眠不足が解消されるのです。

メチオニン

必須アミノ酸の一つであるメチオニンは、肝臓の毒素や老廃物を体の外に排出する働きがあるため、代謝を促進したり肝臓の機能を高めたりする効果があります。
代謝が良くなると、脂肪をうまく燃焼させることができるため、動悸や息切れの原因になる肥満を防ぐことができます。
また、肝臓にはコレステロールの調節機能があるため、肝臓の機能が高まると血液中の悪玉コレステロール値が減少するのです。

さらに、メチオニンはトリプトファンと同様にセロトニンの材料になるため、ストレスや睡眠不足の解消にも効果的です。

グリシン

グリシンには、血管を拡張させて表面体温の上昇を促し、体内の熱を放出する働きがあります。
人の体は眠りに入る際に、自然と体内の温度を下げるため、グリシンの働きは自然な睡眠へと導き、睡眠不足を解消してくれるのです。
さらに、グリシンを摂取すると、質の良い眠りである「ノンレム睡眠」の時間が増加するため、睡眠の質も高まります。

その他に、グリシンはセロトニンを増加させることが報告されているため、動悸や息切れを引き起こす睡眠不足やストレスの改善に効果が期待できます。

ビタミン

ビタミンB1

ビタミンB1は、炭水化物(糖質)の代謝過程で働く酵素を助け、糖質の代謝を促進する働きがあります。
この働きにより、糖をスムーズにエネルギーに変えることができるのです。

ビタミンB1が不足してしまうと、糖質をスムーズにエネルギーに変えることができず、疲労物質である乳酸が蓄積してしまいます。
また、精神の不安定な状態や動悸、息切れなどの症状が現れる恐れがあります。

ビタミンB2

ビタミンB2には、脂質の代謝を促進して、エネルギーの代謝をサポートする働きがあります。
食事から摂取した脂質がスムーズに代謝されることで、肥満を防ぎ息切れの予防にも繋がるのです。

パントテン酸

パントテン酸は、体内でストレスを和らげる副腎皮質ホルモンの働きを促進させる役割を担っています。
この副腎皮質ホルモンの合成が促されると、ストレスへの抵抗力が高まるのです。
このことから、パントテン酸は「抗ストレスホルモン」とも呼ばれています。

さらにパントテン酸には、血液中の善玉コレステロールの合成を促進する効果が期待できます。
善玉コレステロールには、血管を詰まらせる原因になる悪玉コレステロールを回収し、肝臓に運ぶ働きがあります。
ですから、善玉コレステロールが増加することで悪玉コレステロールが減少し、動脈硬化の予防が実現します。
そして動脈硬化を予防することにより、動悸を引き起こす心筋梗塞の予防にも繋がるのです。

ビタミンC

ビタミンCには、細胞を酸化させて機能を低下させる活性酸素を除去する「抗酸化力」があります。
ビタミンCの抗酸化力は非常に強く、悪玉コレステロールが酸化することによってできる過酸化脂質の生成を抑制します。
その結果、動脈硬化や心筋梗塞を防ぎ、動悸や息切れの予防にも導かれるのです。

また、ビタミンCには副腎皮質ホルモンの合成にも関わっています。
このため、ビタミンCの摂取は、ストレスの緩和に役立つのです。
さらに、ビタミンCを鉄と一緒に摂取すると、ビタミンCが鉄を吸収されやすい形に変化させるため、動悸を引き起こす貧血の予防にも効果的です。

ミネラル

マグネシウム

マグネシウムは、体内で血液中のカルシウムの量を調節する役割を果たします。
マグネシウムが不足してカルシウムが増加してしまうと、筋肉の収縮がうまくいかず、心臓が規則正しく拍動できないという症状が現れる恐れがあります。
筋肉の収縮がうまくいかずに血管壁で痙攣が起こると、心筋梗塞になる可能性も高くなるのです。

さらに、マグネシウムには血糖値を低下させる働きがあるため、糖尿病の予防と改善にも効果が期待できます。
これらの働きによって、動悸や息切れの予防や改善も叶えられるのです。

体内に存在する鉄の約70%は、血液中で赤血球のヘモグロビンの構成成分になり、全身に酸素を運ぶ役割を果たしています。
鉄が不足すると、酸素を十分に運ぶことができなくなり、動悸や息切れを起こす貧血になる危険性が高くなります。
このため、貧血の予防と改善をするためには、貧血は必要不可欠な成分といえます。
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